いも焼酎では珍しい長期貯蔵により芋焼酎本来のコクのある風味により一層磨きがかけられています。

黒瀬とは唯一焼酎の『杜氏の里』と呼ばれる、地区のことをいいます。そこに生まれ、杜氏として修行を積み、此処、焼酎発祥の地、 阿久根にて、焼酎造りに邁進している『黒瀬安光杜氏』人間国宝級の杜氏が造る焼酎、それが鹿児島酒造の焼酎なのです。

■杜氏が創る焼酎

焼酎の世界では唯一の「杜氏の里」として知られる笠沙町黒瀬地区。時は明治、焼酎造りの技を取得するため、薩摩・笠沙の「黒瀬」という 集落から数人が琉球に渡ります。やがて、彼らが親類、縁者を引きつれ出稼ぎにいくようになると、代を重ねるうちに集落中に杜氏、蔵人が広がり、杜氏の里と 呼ばれるようになりました。そして、本流の焼酎造りの技を体で覚えた杜氏達は「黒瀬杜氏」と呼ばれ、九州一円の酒造場に出かけ、焼酎造りの一切を任され、 杜氏として腕を振るまい、焼酎造りの技を伝承してきました。

原料米を洗い、蒸した米を種麹菌が繁殖しやすい温度まで冷却して、種麹菌を混ぜます。芋焼酎というと芋だけで造られると考えられるかたが、おられる かもしれません。芋焼酎は日本酒と同じように麹を使います。この麹はお米を主体として完成します。良い焼酎には、この麹がとてもとても大事なのです。

生産農家様が大事に育ててくれた『お芋』を杜氏と多くの人々の力によって純露の一滴をつくるそれがわたくしたち蔵人の仕事です。 「さつま諸白」の元年醸造・十年貯蔵酒を販売して以来、多くの方の反響を頂いています。いも焼酎では珍しい長期貯蔵により芋焼酎本来のコクのある 風味に、より一層磨きがかけれています。芋焼酎ならではの香り・辛み・コクが歳月によりより風合いを増し呑むものをまさに酔わせる酒質です。